なっちの備忘録

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【確率】カードゲームが少し上手くなるかもしれない記事

こんにちは、なっちです。

 

確率という分野はカードゲームではもちろん、日常生活の中でも多く登場してきます。

確率をある程度理解できれば、これからの生活がちょっぴり豊かになると同時にカードゲームの勝率が1%ほど上がるかもしれません!

確率の分野について、カードゲームで重要となってくるであろう部分をピックアップして書きました。

 

確率がそのターンの行動の理由になるといったことも出てくるので、ぜひ押さえておきましょう。

 

 

 確率の定義

(根元事象がすべて)同様に確からしい試行において 、ある事象の起こる確率は

\displaystyle\frac{その事象が起こる場合の数}{すべての場合の数}

と定義されます。

 

場合の数(バアイノカズ)とは - コトバンク

 

【例題】

①全ての目が同様に確からしく出る六面サイコロを1回振ったとき、3の倍数が出る確率は?

 

 

 

 

 

 

 

解説

3の倍数が出る場合の数 ・・・ 2通り(3か6)

すべての場合の数 ・・・ 6通り(1~6)

よって答えは\displaystyle \frac{2}{6} =\displaystyle \frac{1}{3}

 

 

②以下のカードを2枚続けて召喚したとき、相手がカードを1枚以上引く確率は?

おうえんというテキストは無視し、召喚時効果は正しく発動するものとします。

f:id:nachizail:20200313170543p:plain

 

 

解説

相手がカードを引くことを「〇」

     引かないことを「×」

と表すことにします。

 

↑事象の書き出し
キラーグース 1枚目 2枚目
結果
結果
×
結果
×
結果
×
×

 

上のようになりました。

ここで、相手がカードを1枚以上引く事象の場合の数は3通りです。

すべての場合の数は4通りですね。

 

よって、求めたい確率は

 \displaystyle \frac{3}{4}

ということになります。

 

\displaystyle \frac{2}{3}と答えた方は注意です。

 

 

期待値

ある試行を行う際の平均の数値のこと。

つまり、求め方は

\displaystyle \sum\frac{(その事象が起こったときの数値)×(その事象が起こる確率)}{起こりうる全ての事象の数}

 

\sumは総和(すべて足し合わせる)の意味。

 

【例題】

以下のような賭け事を行う。

1~20のうち、好きな数字を重複なく3つ選ぶ。

その3つの数字がゲームマスターの選んだ数値と一致したら50万円。

参加費用は500円である。

この賭け事に参加することは、期待値を考慮したときに「得」であるか?「損」であるか?

(ヒントは下へ)

 

 

 

 

 

 

※ヒント

3つの数字の選び方は1140通りである。

 

 

 

 

 

 

解説

まず、3つの数字の選び方は1140通りである。

\displaystyle \frac{20×19×18}{3×2}=1140

 

プチ解説

まず1つ目の数字を選ぶ方法は20通り

その後2つ目の数字を選ぶ方法は19通り(1つ目の数字は選べないため)

最後に3つ目の数字を選ぶ方法は18通り(1つ目と2つ目の数字は選べないため)

 

例えば、ここで選んだ数字の組み合わせがが3,6,19だったとしよう。

この場合、20×19×18の計算だと

3→6→19

3→19→6

6→3→19

6→19→3

19→3→6

19→6→3

という6通りの選び方を含んでいる。

なので、この問題を解消すべく6(=3×2)で割っているのだ。

詳しく勉強したい方は是非おすすめ書籍を見ていただきたい。

 

 つまり、当選確率は1/1140である。

よって1回あたりの期待値は

500000×\displaystyle\frac{1}{1140}≒438.6 (円)

である。

438.6-500=-61.4

つまり、期待値<参加費 であるから

期待値を考慮した場合、参加するのは「損」である 。

(このゲームをずっとやり続けると運営側が利益の出るようになっている)

 

 

コメント

 宝くじもこの例と同様の賭け事で、期待値は参加費の45%とされています。

このようなゲームをマイナスサムゲームと言います。

一攫千金を夢見て買うのであればよいでしょうが、大量に購入するのは賢い選択とは言えませんね…。

当たってしまえば勝ち組なので、買う人は当てましょう。

パチンコもマイナスサムゲームに含まれます。

パチンコで稼いでいる人は、他の参加者よりも有利な方法を見つけているということですね。

 

 

オマケ:デモコン理論

マジック・ザ・ギャザリングというゲームのDemonic Consultationが名前の由来。

 

要約すると

デッキをすべて使い切らない場合、山札のカードが消えることは怖いことじゃないよ

ということ。

※特定のカードを引かないといけないコンボデッキなどでは話が変わってきます。

※サーチカードが含まれたデッキでは変わってきます。

 

 

主に、サーチカードのないビートダウンデッキなどでの話になってきます。

 

説明

山札をシャッフルとは同様に確からしくカードを順番に配置することをいいます。

つまり山札のカードは、山札の1番上に来る確率も、12番目に来る確率も、1番下に来る確率もすべて同じということです。

 

さて、ここで考えてほしいのは「試合終了時」のこと。

試合終了時、基本的に山札が残っている状態で終わるはず。

ということは、その残った山札というのは試合で使われなかった無駄な山札ということになります。

 

カードの効果によってデッキ内のカードが消えたとしても、その消えたカードが山札の1番下の1枚である確率は同じなので、消えたことに関して損はしていないということです。

 

例えば下のカードの効果で、デッキの上から10枚目が消されたとしても、その消えたカードがデッキの10枚目に来る確率も30枚目(デッキの一番下)に来る確率も同じなんだから気にしないでね、ということ。

その試合ではたまたま10枚目だったというだけ。

デッキを全て使い切る場合、消えたカードが死にカードになるため、そこで初めて損が生まれます。

 

 

 

※手札超過ドローによりデッキの一番上が消える場合、使えるカードの枚数が本来よりも減るという損が生まれます。



余談

デモコン理論が適用される場合でも、「消えたカードが相手に見える」という状況であれば、情報戦において不利になってしまいます。

 

また、確率をある程度勉強したことのある人間なら、デモコン理論という名前など知らなくてもこのような考えは思いつくはずです。(思いつきますよね?)

 

 

まとめ(カードゲームをプレイする際に意識すること)

ランクマッチなど、試行回数が増えてくるような場合は「その試合での最大値」を狙うのではなく「勝利の期待値が高くなる選択」を続けていくことが大事だということが実感できたのではないでしょうか。

(相手のデッキも関わってくるので全ての選択肢の期待値を見極めるのは厳密には不可能なのですが)

 

このカード(30枚中1枚採用)を持たれていたら負けるから、自分の動きは20点だけどこのカードをプレイする…といったプレイを序盤に行うのはランクマッチなどでは悪手であると個人的に考えています。

 

逆に、1回負けたら終わりの大会シーンなどでは期待値の高い選択肢ではなく、「成功したらほぼ勝てる」といったような選択をしていくことが重要になることもあります。

 

また、確率でリーサルがある場合

どの順番で、どのカードを使うと

打点の期待値が上がるか(≒リーサルの確率が上がるか)

という点を意識してみてください。

 

 

ドラゴンクエストライバルズプレイヤーの方は、以下の問題を解いてみてください。

解答はつけないので、答えが知りたい方はSNSでツイートしたり僕に直接聞いてください。

 

【問題】

  • 相手のHPが2
  • お互いの盤面はユニットが0
  • 自分の最大MPは6
  • 手札は以下のカードが1枚ずつ
  • 必中モードではない
  • ターン開始直後の状態とする
  • 自分は英雄カードのタバサを使っている状態
  • グランプリ環境とします

 

 

 

この場合、このターン中にリーサルを狙うのであればどちらのカードを使うほうがリーサルになる確率が高いでしょうか?タバサの効果は考えないものとします。

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↓参考

ドラゴンクエストライバルズ カードライブラリ | SQUARE ENIX



 

打点が少し足りないときに商人のテンションスキルを使うべきかどうか…といった部分でも関わってきますね。

商人のテンションスキルを使用した際の

攻撃系タネが0,1,2,3個の確率も調べてみましょう!

商人使いの人はこの確率を頭に入れておくだけで、リーサルを考える際に助かることがあります。

 

 

おすすめ参考書

 

ハッとめざめる確率

 

中学3年生~向け。

初学者は少し苦戦するかもしれないが、確率に触れたことのある人間であれば楽しく高校レベルの確率が極められるであろう一冊。

大人にもオススメできます。

 

 

 

マスター・オブ・場合の数

僕が高校生のころにやっていた問題集。

コラムが豊富で、読み物としても便利。

オタク向け。