はじめに
こんにちは、なっちです。
「論理」を題材に記事を書くことにしました。
ゆる~く、簡単に論理の勉強ができるような内容にしています。
僕自身、論理学の専門家ではなくただの一般人なので
簡単な部分について書いていく予定です。
日常的な題材から始めて、数学的な内容も少し取り入れていこうと思っています。
●こんな人にオススメです
- 論理的になりたい
- もう少し人生を豊かにしたい
- なんか論理ってカッコ良さそう
論理について
論理とは、思考や議論を進めていく筋道のことです。
「論理的」の対極にあるのが「直感的」です。
私たちは普段、直感的に色々な行動をしています。
しかし、それと同時に多くの推論も無意識に行っています。
例えば
「天気が雨であり、13時~15時の間にお会計をしたら10%引き」
というサービスを行っている店があるとします。
このとき
「今の天気は雨である」(前提①)
「14時にお会計を済ませた」(前提②)
「よって、会計で10%引きが適用された」(結論)
というような推論ができますね。
論理的になると人生が豊かになる
変な情報に騙されない
世の中にはおかしな情報がたくさん蔓延しています。
論理的に考えることができるようになると、嘘の情報を見抜けることがあります。
問題解決能力が上がる
論理的に対処することで、直面した問題をスムーズに解決することができます。
説得力が上がり、話が伝わりやすくなる。
相手に「どうして?」と聞かれたときに、直感的な回答をするよりも論理的な回答をしたほうが断然納得してもらえます。
そういった理由で、何かを説明する場面でも話が伝わりやすくなります。
例題
さっそくですが、例題です。
以下の推論が正しいかどうか、判定してください。
正しくないと思った人は、正しくない理由まで考えてください。
「期末テストで60点以上の点数を取れば、この授業の単位がもらえる。」
という授業があったとします。(この発言は当然、真です。)
このとき、
「私の点数は55点だった。」
「よって、私は単位がもらえない。」
答えは少し下に。
【答え】
正しくない。
[理由]
「期末テストで60点以上を取る」ということは、「この授業の単位を得る」ための十分条件です。
A:「期末テストで60点以上を取る」
B:「この授業の単位を得る」
としましょう。
ベン図を描くとこんな感じ。ベン図というのは、集合の関係を表す図のことです。
AがBに含まれています。
この関係を A⊂B と書きます。また、A⇒BやA→Bと書くこともあります。
AならばBという関係です。
このような関係のとき
Aを十分条件
Bを必要条件
といいます。
さらに簡単な例だと
A:「私は30歳以上である」
B:「私は20歳以上である」
が考えられますね。Aならば当然Bです。
では、話を戻します。
例題で「正しい」と思った人はおそらく
B⇒A も成立していると勘違いしているのではないでしょうか。
例題の論理ですと
確かにAが真であればBも真だが、Bであるために必ずしもAである必要はない
ということです。
どういうことか、ベン図で確認しましょう。
わざと複雑にしてみました。
そうですね、例えば
C:「この先生に50万円以上を渡す」
とでもしてみましょうか。
「テストで60点以上取れなくても、先生に50万円以上を渡せば、単位がもらえる人がいる」
ということです。
色を塗ってみます。
色が塗られている部分は、先生に50万円以上を渡して単位を得た人です。
お金を渡して60点以上取ってる人もいますね。
また、50万円以上渡して単位を貰えてない人もいます。
こんなことは現実に起こってほしくないですが…。
【注意】
現実でこういったケースに遭遇したからといって、必ずしもこの通りであるとは限りません。
A⇒B かつ B⇒A (これらを必要十分条件といいます。つまり、A=B。)というつもりで
「期末テストで60点以上の点数を取れば、この授業の単位がもらえる。」
と発言するような人間が存在するからです。
もしこのようなケースに遭遇し、不利益を被ったら徹底的に反撃しましょう。
間違いを認めず、「常識的に考えてさぁ」なんて言う人が大多数だと思いますが…。
(こういった場合に直ちに間違いを認めて謝罪し、迅速に訂正もしくは補償してくださる先生の授業を受けたことがありますが、ひたすら感動した覚えがあります)
おすすめのサイト
高校数学の美しい物語 様
数学的な内容ですが、今回の内容の復習に最適だと思います。
僕が高校生のときに大変お世話になったサイトです。
次回
次回は、日常的な題材でもう少し推論の話をする予定です。